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99/10/5 資産運用って何?

資産運用というと「株で相場を張る」というイメージがありますが、預金も立派な資産運用です。また現在の低金利を嘆く人がいますが、これも表面的な評価です。
また「リスクとリターン」「投資期間とリターン」「資金の性格と運用の性格」など、単に相場の上げ下げとは違う次元の話もあります。

しかし、「資産運用」を考える時、スタートは常に「資金の性格」を考えることです。それが「勝ち負け」ではない「合理的な資産の運用方法」に導いてくれます。

例えば、シニア(あるいは退職者)の資金の性格というのは何でしょうか。一つの例として今後の収入が「公的年金」と民間生命保険の「私的年金」。現在現金でいくらかの資産があるとします。良い資産運用とはなんでしょうか?

まず今後の収入のリスクを考えましょう。収入(公的・私的年金)の特徴は
@ 日本円で定期的に支払われる
A 定額かあらかじめ計算された方法で金額が変化する
です。

常識的に一番怖いのはインフレでしょう。これは現在のロシアの状況を見れば一目瞭然です。デフレで金利が下がって大変という意見もありますが、年金の購買力が維持されるデフレは年金生活者にとっては基本的に大歓迎な時代です。今持っている「現金としてある資産」の収益が少ないだけです。ということは、現在の資産が多い人はこの低金利は不利。現金の少ない人(相対的に年金の収入の影響が多い人は、このデフレは有利(たとえ金利は低くても)です。

資産運用は上の話を理解して、初めてスタートします。「さあ、自分の置かれている立場はわかった。だから張れるリスク、張れないリスクも、見えてくる。張れるリスクの中から、さあどれを選ぶかは運ためし」という感じです。

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